LLSSのSS:夢の中の少女

この記事をのぞいていただき、

ありがとうございます!


日劇場版ラブライブ !サンシャイン!!

を見た時に不意に思いついた話です。


本文


千歌『なんだろう?ここ。

なんかふわふわしてる』


水中にいるような感覚の千歌


辺りを見回すと一筋の光が揺らめいていた。


その光は暖かく、近づくと

人のように見える


千歌『あのもしかして私の言葉、通じます?』


光は揺らめきながら何かを伝えようとしている


かすかに声のような何かが聞こえる


千歌『なに?なんて言ってるの?

えっと、触っても平気?』


千歌がゆっくりと光に触れようとすると

光の方から千歌の手を取った。


千歌『ふぇっ!?あの、えっと』


光は千歌の手を掴んだまま一気に

上昇する。そして千歌は水面から

顔を上げる


千歌『ぷはっ!   あれ?ホントに

水の中にいたんだ。でも、

息出来てたよ、なんで?』


困惑する千歌


???「それは夢の中だからよ」


千歌『え?』


千歌が振り向くとそこには、

同い年くらいの少女がいた。


少女「やっと、こうして話せた。」


千歌『やっと?』


???「そう、やっとよ」


少女は笑顔で答える


千歌『あ、わたし高


少女「知ってる。高海千歌さん♪」


千歌『え、なんで知ってるの!?』


少女「知ってるのはあなたの事

だけじゃないわよ」


少女「この町と人のことは

誰よりも知っているの」


千歌『へえ、私と同い年

くらいなのにすごいね

  ねえ、あなたの名前は?』


少女「私の名前は秘密。」


千歌『えー、なんで?』


少女「秘密と言ったら秘密よ」


千歌『へんなの。  



少女「あなた、スクールアイドルなんでしょう?」



千歌『うん、スクールアイドルだった、かな』



少女「そうか、もうじき高校生じゃなくなるのね」


千歌『うん、東京の大学に行くの。

幼馴染の曜ちゃんは水泳競技の強い

東京の大学に進学。

梨子ちゃんも東京の音大に進学するって。


あ、急に話してごめんね!曜ちゃんと梨子ちゃんって言うのは


少女「いいの。続けて」


優しく微笑む少女

その言葉になぜか安堵する千歌



千歌『うん。実は私ね、この先

なにをしたいのかがよく

わからないんだ。曜ちゃんや

梨子ちゃんみたいにずっと

取り組んできたこともないし。


2の時からは、そりゃあ全力で

スクールアイドルやってきたけど、

この先何をしたらいいかは

本当に分からない。

そんな気持ちでいいのかな?って』



少女「あなた、よく鈍感って言われない?」


千歌『え、なんで分かるの!?』


少女「ふふっ、本当にそうなの?」

少しからかいながら話す少女


千歌『もう、からかわないでよ!

結構悩んでるんだから』


少女「ごめんなさい。あなたが

とても大事な事に気づいてない

みたいだったから。」


千歌『大事な事?』


少女「そうよ、あなたはあなたが

思ってる以上になんだって出来るのよ、新しい夢だってきっと見つかるわ」


千歌『そう言ってもらえると嬉しいな。

何でだろう、あなたに励まされると

勇気が湧いてくる。


それに初めてあった気がしない。

ずっとずっと前から知ってるような』


少女「そう言ってもらえて私も嬉しい。

あ、そういえばまだ用件を

言ってなかったわ。

今日はあなたにお礼を言いたかったの」


千歌『お礼?なんの?』




少女「ずっと私を守ってくれて、忘れないでいてくれてありがとう。」




千歌『え



少女「あなただけじゃない、

皆んなが私を守るために

頑張ってくれた。時には涙を流し、

時には無茶もし続けた事、

全部見ていたのよ。」


千歌『もしかして


少女「みんなとお別れするのは

とても悲しかったけど、それ以上に

皆んなが私の名前を残そうと、

ずっと忘れないでいてくれたのが

嬉しかった。」


千歌『あなたは


少女「この前もライブしてたでしょ?」


千歌『うん、私たち三年生にとって

最後のライブだった。

お客さんもいっぱい来てくれたよ


少女「ええ私もちゃんと見てたわ。

とっても素敵だった、

きっとあなた達に憧れた人も

いっぱいいるはず。」


少女は1つの紙飛行機を手にしていた。


千歌『それ


少女「あなた達の想いは、

しっかり届いたわ」



徐々に夜が明けていく。


水平線が赤く染まり出し、少女の姿が

また光に包まれようとしている。



千歌『待って!』


少女に手を伸ばそうとする千歌



少女「絶対に忘れないで、

あなたは何だって出来る。 だって… 




私の事を救ってくれたんだもの


ありがとう千歌ちゃん








朝、目覚まし時計が鳴る音


千歌『ううん、あれ夢?

何の夢みてたんだっけ?』


時計を見て


千歌『あ、そうだ!曜ちゃん達と

待ち合わせ、10時だった!』



急いで支度してバスに乗る千歌






(今日は、私たち3人で一緒に

東京に出発する日。

と言っても、住むところも

通う学校も違うから途中までしか

一緒じゃないけど。



昨日まで、新生活がちょっと

不安だった。

けど、今朝起きてみたら不思議と

その気持ちは無かった。

何か夢を見た気がするけど

思い出せない。なんだろう



内浦から沼津に向かうバス


ふと窓の外を見る千歌




視線の先には、虹がかかった

浦の星女学院があった。



千歌『伝えにきてくれんだね、

ありがとうって……



行ってきます!』






沼津駅


曜『お、千歌ちゃん到着だね!』


梨子『良かった、自分一人で起きるって

言うから少し不安だったけど。』


千歌『えへへ、実はちょっと危なかったんだけどね』


曜・梨子『ん?』


千歌『なに?』


曜『千歌ちゃん、何か』


梨子『良いことでもあった?』








千歌『うん、大事な人と少しだけ話せたんだ!』


fin.





完全に思い付きの創作です!

ご覧いただき、ありがとうございます!!


私はこれから劇場版を観に行きます。

沼津で!!